2022.09.08
2022.08.24
初心者でもわかる住宅ローンの選び方!|4つのポイントを比較して金融機関を決めよう
家づくりをするときに、住宅会社選びに頭を悩ませる方は多いですが、住宅ローンを迷う方はあまりいません。複数の金融機関を比較せず、住宅会社におすすめされた住宅ローンに決めてしまうケースがほとんどです。
しかし、住宅ローンを借りる金融機関によって、返済や保障の内容は大きく異なります。中には同じ借入額でも、利息の違いで返済額は数百万円の差が付くこともあるため注意が必要です。
今回は、住宅ローン会社の選び方のポイントを紹介します。自分に合った住宅ローンを選んで賢く借入しましょう。
- 目次
まずは住宅ローンの基礎知識を理解しよう
色々な金融機関を検討しても、住宅ローンのことを知らなければ正当な比較はできません。
まずは、住宅ローンの基礎知識について学んでおきましょう。
金利について
金利は大きく分けて3種類あります。
金利プラン | メリット | デメリット |
---|---|---|
変動金利 | • 金利が低い • 過去のデータを見ても金利の変動が少ない • 途中で固定金利に変更できる商品もある |
• 金利が上がると返済額がアップする可能性がある • 常に金利の動向をチェックする必要がある |
期間選択型固定金利 | • 自分が選択した期間は返済額が変わらない | • 固定期間中に変動金利が上がらないと損をする • 変動期間中に金利が上がると返済額がアップする可能性がある |
全期間型固定金利 | • 全期間返済額が変わらないため安心 • 金利の動向を追う必要が無い |
• 他の金利プランよりも金利が高い • 変動金利が上がらないと大きく損をする |
現在は、低金利な変動金利を選ぶ方が多いです。変動金利は金利が上がるリスクに対して、2つのルールが用意されています。
- 5年ルール:当初5年間は金利が上昇しても返済額が変わらない
- 125%ルール:金利が見直し時に上昇していても前回の125%以上の支払額にはならない
2つのルールにより大幅に返済額が変わることはありません。しかし、ルール適用で支払っていなかった利息分は、最終支払い時に請求されます。そのため、変動金利にはリスクがあることを忘れてはいけません。
それぞれのメリット・デメリットを理解して、自分に合った金利タイプを選びましょう!
住宅ローンの種類
住宅ローンを貸し出してくれるところは銀行だけではありません。住宅ローンの種類は2つに分けることができます。
①民間の金融機関の住宅ローン:メガバンクや地方銀行など民間が運営している金融機関
②フラット35:住宅金融支援機構が扱っているローン商品、提携している金融機関が販売できる
街で見かける銀行以外にも、支店のないネット銀行や、住宅ローンを専門に扱うモーゲージバンクなどもあります。
これらも民間の金融機関です。
フラット35は扱っている金融機関によって金利や条件が異なるため、住宅会社に相談しながらベストな借入先を検討しましょう!
住宅ローン会社の選び方を紹介【4つのポイント】
住宅ローンを借りる金融機関の選び方を4つのポイントに分けて紹介します。
①金利を比較する
住宅ローンの返済額に大きく関わってくるのが金利です。金利が低いほど返済額を抑えることができるため、できるだけ無駄な利息を支払わなくて済む金融機関を選びましょう。
例えば、変動金利が0.5%のA銀行と0.8%のB銀行があったとします。
3,000万円を35年で借入したと仮定すると、総返済額と月々の返済額は次のようになります。
変動金利 | 35年の総返済額 | 月々の返済額 | |
---|---|---|---|
A銀行 | 0.5% | 約3,270万円 | 77,875円 |
B銀行 | 0.8% | 約3,440万円 | 81,918円 |
月々の差は約4,000円ですが、総返済額では約170万円の差が付きます。170万円あれば家具や家電をたくさん購入できますし、家族で海外旅行も行けてしまいますよね。それだけ金利の差は大きいため、慎重に比較することが大切です。
ただし、金利が高いことによるメリットもあります。例えば、次のようなケースです。
- 変動金利より全期間固定金利の方が高金利だが、返済額が変わらない安定感がある
- 変動金利が高いB銀行はガン団信が無料で付帯している
このようなケースは、一概に「金利が高い=おすすめできない」という訳ではありません。住宅ローンの商品内容をしっかりと見比べながら検討しましょう。
②手数料などの諸費用を比較する
住宅ローンは借入するときに諸費用がかかります。金利が低くても諸費用が高い金融機関もあるため、注意が必要です。具体的にかかる諸費用の内訳を紹介します。
- 事務手数料:銀行に支払う(無料~数十万円)
- 保証料:住宅ローンの保証会社に支払う(無料~数十万円)
- 印紙代:ローンの契約書に貼る印紙代(2万円程度)
- 抵当権設定・登記費用:司法書士・家屋調査士に支払う(30万円程度)
金融機関によって金額が大きく異なるのは「事務手数料」と「保証料」です。どちらも無料というケースはなく、一方が無料ならもう一方が数十万円かかるというケースが一般的です。保証料は一括で支払う方法と、金利に0.1~0.2%程度上乗せして毎月支払う方法の2種類から選ぶことができます。
細かな諸費用は事前審査を行わないとわかりません。気になる金融機関が複数あるなら、事前審査を出してみて諸費用の金額を見比べてみましょう。
③保険の内容を理解する
一般的な住宅ローンには、団体信用生命保険(団信)という名前の保険が付帯されています。団信は死亡と高度障害のときに適用になる保険です。保険料は住宅ローン金利に含まれているため、別途で支払う必要はありません。
そして、金融機関ごとに用意されているのが+αの保険です。ガン団信や三大疾病団信など内容は異なります。また、これらの保険も金利に含まれている金融機関もあれば、金利に0.1~0.3%程度上乗せして別途で支払うケースもあります。
次の2つの銀行の金利と保障内容を見てみましょう。
- A銀行:変動金利6%(三大疾病保障に加入の場合0.3%金利上乗せ)
- B銀行:変動金利8%(ただし三大疾病保障の保険料を含む)
2つの銀行の保証を同条件にすると、A銀行の方が金利が0.1%高くなってしまいます。B銀行のように、元の金利が高くても保障内容によっては得をする可能性もあるため、しっかり比較することが大切です。
また、同じ名前の保証でも、細かな適用条件などは金融機関によって異なります。自分が入っている保険を見直しつつ、必要な保証を考えてみてくださいね!
④自分がお得に借りられるサービスがあるかチェックする
選ぶ金融機関によっては、自分にとって得になるケースがあります。付帯しているサービスをチェックして、賢く住宅ローンを借入しましょう。例えば、次のようなサービスを打ち出している金融機関があります。
- グループ会社のショッピングモールでの買い物が割引になる
- 契約するとショッピングなどに使えるポイントが使える
- グループ会社の電気会社と同時契約すれば電気代がお得になる
主にネット銀行などで多いサービスです。自分にとって得になる金融機関をチェックしてみてくださいね!
おわりに
お得に賢くマイホームを建てるなら、住宅会社だけでなく住宅会社ローンを借りる金融機関の比較も行うことが大切です。
少しの金利差で返済額は大きく変わりますし、諸費用によっても初期費用の額が異なります。
また、保険を充実させることで将来の安心感も得ることがでしょう。
4つのポイントを意識しながら、自分に合った金融機関から住宅ローンを借入してくださいね!