2022.09.08
2022.12.01
管理費・修繕積立金って何?マンションにおける費用の相場も紹介!
マンションを購入すると住宅ローン以外に毎月支払う管理費と修繕積立金がありますよね。
けれど、管理費って一体何に使われているのだろう、修繕積立金って修繕するとき本当に足りるのかなと疑問は尽きないものです。
言われるがままに支払っているけれど、相場ってどのくらいか知っている人も少ないのではないでしょうか。
今回は、マンションの管理費と修繕積立金にフォーカスして、疑問にお答えできるように解説していきます。
- 目次
管理費とは?
管理費とは、マンションの共用部分であるエントランスや廊下などの維持や管理をするために使用する費用のことです。
最も代表的なのは、マンションの共用部分を綺麗に清掃してくれる管理員の人件費です。
その他、清掃用具や照明に使用されている電球など様々な備品や消耗品にも使用されています。
また、共用部分の床や壁、天井などの部分的な修繕費用や、
消防設備や防犯カメラ、AEDのレンタル料、エレベーターの保守点検、共有部分の光熱費など、
住人が安全で快適に暮らせるような設備に管理費は使われています。
管理費の主な内訳
・清掃などの管理員の人件費
・エレベーターなどの共用部分の保守点検費用
・共用部分の運転費である水道光熱費
・共用部分に係る火災保険や地震保険その他の損害保険
・管理組合運営に必要な経費
・公租公課
などが挙げられます。
修繕積立金とは?
修繕積立金とは、定期的にマンションの外壁など大規模な修繕をする時に使う費用のことです。
この費用は、部分的に修繕するものではなくマンションのエントランスや廊下、外壁などが経年劣化によって修復するための費用に回されます。
長期的な修繕計画を立てた上で貯蓄されていくもので、修繕が必要なタイミングで使います。
分譲マンションは住人の大切な資産でもあるため、共用部分をリフォームすることは欠かすことができません。
また、住んでいる人たちも共用部分が綺麗に修繕されれば、快適で安全な毎日を過ごすことができるでしょう。
さらに、時代とともに住人のニーズも出てくることもあり、例えばエントランスのバリアフリーリフォームや老朽化に伴う耐震補強工事などに使われることもあります。
修繕積立金の主な内訳
・修繕計画に準じた定期的に行う大規模修繕費用
・自然災害や不測の事故など特別な事由によって必要となる修繕費用
・共用部分や敷地内の様々なリフォーム費用
などが挙げられます。
管理準備金とは?
管理準備金って聞いたことがないという人も多いかもしれませんが、マンションを購入すると最初だけ必要になる費用なのです。
これは、どうしても最初の管理費を集めないとスムーズに管理を始めることができないため必要な費用となります。
例えば、清掃用具の購入や火災保険など管理組合が最初に必要になる費用に対応するための資金です。
一般的な管理準備金の金額は一戸あたりの相場は数万円程度です。
修繕積立基金とは?
修繕積立基金とは管理準備金と同じように、マンションを購入後引き渡しが終わるまでに一括で支払うものです。
これは、築年数が浅い間に発生する修繕がもしあった場合に対応する資金で、修繕積立金がまだそれほど貯まっていない状況の時の原資となります。
管理組合が発足する時には相当額が必要というわけです。
イレギュラーな修繕がなければ、そのまま蓄えられ将来の修繕に使用されます。
管理費の相場
マンションの管理費の相場は、全国平均で15,956円で217円/㎡という結果が国土交通省から発表されています。
一般的にマンションの管理費は、購入する住戸の専有面積に応じて負担する金額が変動します。
マンションの階数やエレベーターなどの共用部分を使用する頻度には関係なく、住戸の広さのみで負担額が変わるということです。
戸数の多いマンションは割安になる
管理費というのはそのマンションの設備の内容やグレードによって変わってきます。
例えば、コンシェルジュや警備員など管理員を増やせば増やすほど、人件費が高くなり管理費もアップします。
フィットネス施設や最上階に大浴場があるサービス内容が充実したマンションもあるでしょう。
そのためマンションによって管理費は様々ですが、同じようなサービスや設備のマンションを比較するとやはり戸数の多いマンションが割安になる傾向です。
しかし、豪華なタワーマンションについては例外で、平均の管理費は全国平均の約1.5倍になります。
タワーマンションは、スカイラウンジやジムなどの豪華な施設や警備にも多数人員を使っています。
また、駐車場も利便性の良い立地条件なため、機械式の駐車場が多く点検やメンテナンス費用も必要です。
そのためタワーマンションは管理費が高くなるのは当然ということになります。
管理費の必要性
マンションに住む場合、毎月かかる管理費は安い方が良いのですが、安いがゆえに管理状態が悪いマンションに住むのはいかがなものでしょうか。
廊下やエントランスはいつも綺麗に清掃され、照明の電球などの取り替えも迅速に行われる住んでいて気持ちの良いマンションと、
いつもゴミやチラシが散乱しているようなマンションではどちらを望みますか?ということです。
賃貸なら引っ越せば良いということになりますが、マンションを購入すればそう簡単に売却して引っ越すわけにはいきませんよね。
マンションを購入するということは、住み良い住環境と資産価値を維持することが必要なのです。
そのために支払う管理費は、毎日の快適な生活を維持することと共に必要不可欠な費用といえます。
修繕積立金の相場
修繕積立金の相場は全国平均で12,268円という結果が国土交通省から発表されています。
修繕積立金は管理費と同様にマンションの戸数や規模によって金額の差はあります。
そのため、戸数が多いマンションほど割安になる傾向です。
規模の大きいマンションは、修繕範囲も増えますが資材などの大量発注によるスケールメリットでコストを安く抑える方法もあるので比較的金額は低めです。
しかし、タワーマンションなど共用部分の施設やサービス内容のグレードが高いとやはりアップします。
修繕積立金は値上がりするのか
修繕積立金は、毎年同じ金額で値上がりしないと思っている人も多いと思います。
しかし、一定の期間で金額は見直され値上がりする可能性は十分あるのです。
値上がりする要因として2つの修繕積立金の積立方法がポイントになります。
その積立方法とは、均等積立方式と段階増額積立方式です。
均等積立方式とは、マンションの生涯の必要な修繕費用を算出して、その金額を均等割にして計算される方式です。
修繕のタイミングが来るまでは実施しないので、中古マンションを購入する時などはどの段階で購入しても負担額は変動しないというメリットがあります。
一方、段階増額積立方式は少しずつ段階的に積立金が増額されていく方式です。
この段階増額積立方式は、購入した時点でこれから必要な修繕費用を負担していくという方式なので、
新築や築年数の浅いマンションは安く、築年数の古いマンションは高くなるということです。
そのため、この段階増額積立方式を採用している場合は値上がりする可能性があるのです。
大抵のマンションはこの方式を取っているため、マンションが古くなればなるほど修繕積立金の負担は大きくなる傾向にあります。
長期修繕計画の確認が必要
マンション購入時は、出来るだけ販売業者も売りやすくするために、修繕積立金は安くする傾向があります。
そのため徐々に値上がりしたり、修繕費の一時金を請求されることも少なくありません。
要するに購入時に設定された修繕積立金の金額では当初から足りないということです。
そのため事前にマンションの長期の修繕計画を確認しておくことが必要なのです。
まとめ
マンションの管理費と修繕積立金について解説してきましたがいかがだったでしょうか。
管理費と修繕積立金はマンションで暮らす以上は必要な費用です。
修繕積立金は値上がりや一時金が必要になる場合もあるので、毎月の支払いにはその分の余裕も考えておく必要があります。
住宅ローン以外のランニングコストになるので、マンション購入時には十分資金計画を考えて購入しましょう。