2022.09.08
2022.08.24
失敗したくない戸建て住宅での必要な修繕計画と修繕費の費用の相場を紹介!
夢の一戸建て住宅を購入し毎月住宅ローンは払っているけれど、修繕費にいつどれだけの費用がかかるのか分からない人も多いのではないでしょうか。
そのためには、正確な修繕計画と修繕費を把握しておくことが必要。
その分を毎月積み立てていかないと、いざという時にまとまった資金が必要になってきますよね。
「いつ頃どこを修繕するの?」「どのくらい費用がかかるの?」といった疑問も多いはず。
今回は、戸建て住宅の長期修繕計画の立て方と、修繕費の相場について紹介していきましょう。
- 目次
戸建て住宅の修繕計画はどうやって立てればいいの?
住宅は長期にわたって良好な状態を維持し、快適な暮らしを維持していかなければ毎日楽しく過ごせませんよね。
最近では、新築住宅を出来るだけ長持ちさせるように適切な修繕計画を立てて、いつまでも快適に暮らしたいという人が増えています。
マンションを購入された人は、毎月修繕積立金を支払っていますが、戸建てには無いので自己管理していく必要があります。
それでは、修繕計画を立てるにあたって何から考えていけば良いのか説明していきましょう。
耐用年数を把握しましょう
修繕計画を立てる上で、まず知っておかなければならないのがそれぞれの耐用年数です。
屋根・外壁・住宅設備・内装など耐用年数を把握して、いつ頃に修繕費が必要になるのかをみていきましょう。
・屋根
スレート屋根:約20〜25年
ガルバリウム鋼板などの金属屋根:約20〜30年
日本瓦:約40〜60年
屋根はそれぞれの素材によって耐用年数は異なりますが、スレート屋根や金属屋根は10〜15年周期で塗装のメンテナンスが必要になってきます。
塗装に使用する塗料のグレードによって塗膜の耐用年数があるので、塗装後の次のメンテナンス時期は異なりますがおよそ10〜20年に一度は塗装工事が必要です。
もちろん住宅の環境によっても変動するので定期的な点検が重要になります。
日本瓦のように塗装の必要が無い屋根材の場合は、ズレや欠けの有無や漆喰の剥がれなどを点検することが必要です。
・外壁
窯業系サイディング:約20年前後
金属系サイディング:約20年前後
外壁も屋根と同様に塗装のメンテナンスが必要で、新築後約10年で一度目の塗装を行いましょう。
最も一般的な外壁は窯業系サイディングですが、塗装を怠ると雨水が素材そのものに染み込み、壁中の重要な材木まで腐食させることにもなりかねません。
屋根同様に塗料のグレードによってもメンテナンスのスパンは変動しますが、素材を長持ちさせるためには定期的な塗装が重要です。
屋根も外壁も10年単位で塗装のメンテナンスをしておけば、素材本来の耐用年数よりも寿命を伸ばすこともできるでしょう。
・住宅設備
キッチン:約20〜25年
システムバス:約20年前後
トイレ:約15年前後
洗面台:約15年前後
給湯器:約10年前後
住宅設備に関しては、汚れて古くなったので交換したいという理由か、故障したので仕方なく交換したという人が多いのではないでしょうか。
使い方や元々の性能にもよるので、一概に何年で交換しなければいけないとは言い難いところ。
大切に使えば何年も使えるものもありますよね。
最新の機能が付いた設備に交換したいのであれば、15〜20年もすれば交換の時期といえるでしょう。
・内装
壁紙:約10年前後
建具:約20年前後
床材:約20〜30年
天井や壁のクロスは最も汚れが目立ってしまうところですよね。
壁紙を張り替えるだけでも家が明るくなり気分が一新するので、壁紙は10年経てば張り替えを検討しても良いのでは。
建具や床はそれほど劣化が気にならなければ、特に交換する必要はありません。
気分を変えたいとか、無垢の素材にしたいなど要望があれば、その時が交換の時期で修繕費がかかることになります。
このように内外装や住宅設備など耐用年数というものがありますが、あくまでも平均値で環境や使い方によってはもっと早く交換が必要な場合もありますし、まだまだ我慢すれば使えるものもありますよね。
しかし、この耐用年数を基準にいつ交換しても大丈夫なくらいの資金を貯蓄しておかなければならないということです。
早めに壊れてしまって思わぬ出費ということも考えられるので、積み立てていくことが重要になってきます。
戸建て住宅の新築後の修繕はいつ?いくらかかるの?
各箇所の耐用年数の目安が分かったので、その素材の寿命は分かったと思います。
しかし、交換しないまでも素材を長持ちさせるためにメンテナンスが必要です。
その辺りをみていきましょう。
・新築して10年後はどんな修繕をすればいいの?
新築してから、まず最初にやらなければならない修繕が、屋根・外壁塗装です。
日本瓦やタイルの外壁は別にして、ほぼ10年で塗装のメンテナンスが必要になってきます。
塗料によっても価格の幅がありますが、屋根・外壁塗装で100〜200万円の予算はみておきましょう。
次に壁紙の張り替えも我慢すれば良いとはいえ、汚れたり破れたりすると張り替えたくなりますよね。
通常のビニールクロスでもグレードがあり、量産されているタイプのクロスは単価も安くなります。
ものは別にして一般的な壁紙で戸建ての延べ床面積が約30坪の場合、クロスの張り替えは20〜45万円程度の予算はみておきましょう。
大きな吹き抜けがある場合など、室内に内部足場が必要な場合は、別途足場費用が追加されます。
他には、新築して10年程度で壊れてしまうものに給湯器があります。
それ以上長持ちする場合もありますが、大抵は10年経てばいつ壊れても仕方がないと思っておきましょう。
ガス給湯器であれば交換費用は6〜15万円程度で済みますが、電気温水器やエコキュートの交換となれば50万円程度はみておく必要があります。
ということは10年後には200〜300万円の修繕費がかかると想定できます。
・新築して20年後はどんな修繕をすればいいの?
新築後15年でしておきたいこともあるのですが、ここは20年でみておきましょう。
屋根外壁の素材そのものが、点検上まだ使用できる状況であれば塗装工事を再度繰り返します。
しかし、耐用年数から考えると塗装で維持することが困難な場合や、屋根の下地である野地板が耐用年数を超えてしまう場合も考えられます。
野地板の耐用年数も20〜25年と、それほど長い耐用年数ではないため屋根の葺き替えを考えた方が良いかも知れません。
屋根の葺き替えとなると、100万円以上の費用が必要です。
その家をあと何年維持するかにもよりますし、屋根の素材や状況にもよるので点検して業者のアドバイスをもらいましょう。
外壁も屋根同様の考え方で、20年後の状況次第ということで、塗装で維持していくのか張り替えてしまうのかを決めましょう。
張り替えの場合は150万円はみておくべきでしょう。
また、住宅設備も交換したい時期に来るので交換する想定で行けば、新築して20年後には最低でも200〜500万円程度の修繕費が必要です。
築30年になるとその時の経済状況や建物の劣化状況、あと何年維持するのかなど家庭によって様々なのでその時に判断しましょう。
修繕費用の積み立て方
このように戸建て住宅の修繕費は結構かかるものです。
最低でも10年後に200万円、20年後に200万円で合計400万円程度は用意できないと建物を維持していくのは難しくなります。
つまり、最低で年間20万円の積み立てが必要になってくるわけです。
屋根の葺き替えや外壁の張り替え、住宅設備の交換などを想定すれば年間40万円は修繕費用として貯蓄していかなければなりません。
月に換算するとおよそ2〜4万円の積み立てが必要という結果になります。
まとめ
戸建て住宅の修繕計画と修繕費についてみてきました。
やはり住宅を健全に維持して快適な暮らしを確保していくためには、修繕費は避けられない出費です。
ひと月2万円は積み立てていけるように家計をやりくりしてみましょう。
出来るだけ修繕費をかけたくない人は、塗装のメンテナンスを怠らず屋根外壁を素材のまま維持し、住宅設備は大切に長持ちするように使うことをおすすめします。